「知ってる、思う」などの敬語、「存じる」ですが、
尊敬語と謙譲語を混同してしまっているのを、よく耳にします。
敬意を表したつもりが、失礼になっていたなんて残念ですね。
尊敬語のつもりが、謙譲語になっている表現
以前テレビを見ている時に、耳にして気になっている言葉があります。
[aside type=”boader”]プロ野球の監督へのインタビューでインタビュアーの第一声
『えっ?僕のこと、存じ上げてくださっていたんですか!?』[/aside]
【存じ上げる】は謙譲語なので、【くださる】という言葉を付け足しても、
尊敬語にはなりません。
謙譲語は自分の行動に使う言葉で、相手の行動には使うのは不適切です。
【知っている】ならそれだけでは謙譲の意味はないので、
「知ってくださってたんですか!?」なら良かったかもしれませんね。
[aside type=”boader”]某有名人もこのお店を知っていると思うかと聞かれた店主が
『存じてくれていると思います』[/aside]
【存じる】は謙譲語です。相手の行動に使うならば、
【ご存じ】にする必要があります。
「ご存じだと思います」という方が自然ですね。
気持ちの伝わる正しい言葉を選ぶべきです。が・・・
間違えた敬語を使うと、印象が良くなくなる可能性があります。
よっぽど余裕のある(器の大きい)方なら、
「慣れない難しい言葉を、私のために一生懸命使ってくれてるのね」
と微笑ましく見てくださる方もいらっしゃるかもしれませんけどね。
頑張って、使い慣れない難しい言葉を使うよりも、
正しい言葉で丁寧に話す方が好印象を与えられます。
ただし、美しい立ち居振る舞いの大人の女性が、
語彙力があまりに低いのはちょっと残念ではないですか?
SNSなどで人気の方のメールマガジンに
『いつもご拝読くださり、ありがとうございます』と
書かれていたのを見た時には、とってもガッカリしました。
【拝読】は、謙譲語です。
「自分が読む」という行為をいう時の表現です。
丁寧にする【ご】を付けても、尊敬語にはなりません。
大人の女性の魅力には、見た目の美しさだけでなく
教養や品性を感じられることも重要ですね。
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