これから迎える梅雨時期は大掃除に良い季節なんだそうです。
そんな時に使うかもしれない漂白剤。
お掃除用に希釈して用意しておいた漂白剤を
「うっかり飲んで(誤飲して)しまった!!」なんていう時はどうすればいいのでしょうか?
そんなヒトいるの!?と思われるかもしれませんが、
意外とネット上には体験談が上がっています。
また以前、ロシアの電車内で足を開いて座る男性に漂白剤をかけた女性が
話題になったことがありました。危ないですね。
正しい使用法を守れば、すっきり綺麗にしてくれる漂白剤。
誤って、飲んでしまった時どうするべきか調べてみました。
目次
漂白剤は3種類
漂白剤といって、私がすぐに思い浮かぶのはキッチンハイターなのですが、
漂白剤というと一般的なのはお洗濯用なのでしょうか。
塩素系漂白剤 | 次亜塩素酸ナトリウム | アルカリ性 |
酸素系漂白剤 | 過酸化水素水(液体) | 弱酸性 |
還元型漂白剤 | 二酸化チオ尿酸 | 弱アルカリ性 |
それぞれに漂白の得意分野は異なり、対処方法も少しずつ違うようです。
この中でも、誤飲した時に特に対処が必要なのが、
塩素系漂白剤と酸素系漂白剤のよう。
ですが、まずやってはいけないことをおさえておきましょう。
無理に吐き出さない
水だと思って飲み始めてから・・・「あれっ?ナニコレ、変な味!」
と思ったら、まず口の中のものは吐き出しますよね。
それはもちろん、正解。
口の中のものは、すぐに吐き出して水でよくすすぎましょう。
キッチンハイターなどが指についたことがありますか?
私はあります。
結構水ですすいだと思っても、まだヌルヌルしますよね。
あれは皮膚のたんぱく質が溶けているんですって。
ちょっとすすいだぐらいでは、落ちないということですよね。
ですので、うがいもしっかり念入りにしてくださいね。
その次に、気になるのは飲みこんじゃった胃の中の漂白剤。
想像するだけで気分が悪くなってきます・・・
そこでやってしまいそうなのが、無理に嘔吐すること。
「悪いものを体に入れてしまったから出さなくちゃ~」
と焦る気持ちはわかりますが、
そのまま吐き出してしまうと、
その漂白剤がもう1度、胃~食道や口を通過しますよね。
ということでもう1度、胃~食道や口の損傷を悪化させてしまうかもしれません。
さらに、上手く嘔吐できずに気管に入ってしまったら、
今度は気管や肺にまで損傷が広まり、二次的被害も起こりえます。
ということで、慌てていても、やってはいけないことは、
無理に嘔吐してまで吐き出すこと、です。
牛乳を飲むらしい
無理に嘔吐するのがダメなら、どうするのがいいのかというと、
牛乳を飲むそうです。
牛乳ならば、胃の粘膜保護も期待できるとか・・・?
卵白を飲むのがいいと書いているもののもありましたが、
「飲んじゃったー!ドウシヨー!」と焦っている時に、
黄身と白身を分けてられないんじゃないかと思うのですがいかがでしょう。
日本中毒情報センターのサイトでは、
牛乳か卵白を飲むことを勧められています。
キッチンハイターでおなじみkaoのサイトでは、
牛乳か水を飲むことを勧められていますので、
牛乳も卵白もなければ、水を飲みましょうね。
さて、牛乳か卵白か水を飲んだら、それでOK〜とはいきませんよね。
上記のサイトをご参考になさって、適切な処置を受けてくださいね。
誤飲したらどうなるの?
漂白剤の種類によって、毒性が違うようです。
塩素系漂白剤が特に毒性は強そうで、皮膚や粘膜がただれるそうな。
誤飲して症状が出れば、口から胃までの粘膜がただれて痛みも生じ、
ものを飲み込めなくなったり、吐き気や嘔吐を催すこともあるそうです。
ものを飲み込めないくらいなら、応急処置もままなりませんから、
すぐさま受診が必要ですね。
酸素系漂白剤も、口からのどの粘膜に痛みが出ることがあると、
下痢、嘔吐、腹痛などの症状が出ることもあるそうです。
こちらは、濃度と症状により受診するかどうか判断するそうですよ。
もう一つ、やってはいけないこと
次亜塩素酸ナトリウム(ハイター)などに触れて、指先がヌルヌルする時に、
酢をちょんとつけると、ヌルヌルがなくなるそうなのですが、
それを踏まえて「なるほど、アルカリを酸で中和か」と、
次亜塩素酸ナトリウムを誤飲した時に、くれぐれも
酢や酸味のあるジュースなどで中和しようとしないでくださいね。
胃の中でガスが発生して余計に危険だそうです。
炭酸飲料もダメなんですって。ご注意を!
誤飲しないためにできること
大人が漂白剤を誤飲してしまうシチュエーションを想像すると、
「コップの中に水と漂白剤を入れていたのを忘れて、
うっかり飲んでしまった」とか、
「お掃除用に希釈して空のペットボトルに用意しておいたものを、
何気なく飲んじゃった」とか、そんなところでしょうか。
漂白剤に漬けた時、用意した時は間違いなく意識していますが、
時間が経って、ふと無意識になった時、うっかり飲んでしまったりするんですよね。
紙に書いて貼り付けるのもいいのですが、
無意識の状態ではいちいち紙を見ないこともあります。
うっかりミスってそういう時に起こるものです。
ですので、無意識では飲まないように一手間かけておくのがいいと思います。
コップの漂白なら、そのコップごと袋に入れて口を縛っておく。
わざわざ袋を開けないといけない時点で、
漂白してるんだったと思い出すはず。
希釈した漂白剤を、飲料と同じ容器に入れない方がいいのですが、
もし、空のペットボトルに入れるのなら、蓋をテープなどで固定して、
普通に蓋を回すだけでは開かないようにしておく。
あくまでも、一例ですが。
口に運ぶ前に、ハッと思い出すようにできると
誤飲の事故は減るかと思います。
しまう場所にも注意
大人の誤飲を防ぐためには、
先述の方法が考えられるかなと思うのですが、
子供の誤飲対策となると、
手の届かないところに置こうとしますよね。
他の届かないところというと、高い棚が思い浮かびます。
ですが、自分の目線より上の棚に置く時には、
蓋がゆるんでいてこぼれた
なんてことのないように十分注意してくださいね。
皮膚ももちろんですが、目に入るともっと大変です。
まとめ
お掃除や洗濯、嘔吐物の処理まで、用途の広い漂白剤ですが、
間違って飲んでしまうことのないように、まずは予防しましょう。
もしも飲んでしまったら、慌てて嘔吐しないで、
口を念入りにすすぎながら、日本中毒情報センターのサイトで
対応策を確認するのもいいかもしれません。
ちなみに、漂白剤ではなく他のものを誤飲してしまった場合、
水や牛乳を飲んではいけない場合もありますので、
きちんと確認してくださいね。
サイトなんか悠長に見ている場合じゃないよという時は、
電話相談もあるようですのでご参考までに。
大阪中毒110番(24時間対応) | 072-727-2499 |
つくば中毒110番(9時~21時対応) | 029-852-9999 |
日本中毒情報センターのサイトより
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